蝶の美しい翅の秘密

チョウ目の翅の表面はクチクラの鱗状の組織で覆われており、鱗粉と呼ばれます。


これは体表の毛が変化したものであり、1個の上皮細胞が強くキチン化して死に、ソケット状の孔から容易に離脱できるようになったもののひとつです。


2005年には鱗粉が「フォトニック結晶」と呼ばれる物質を含むことが分かりました。また、この結晶物質の側面には、逃げた光を表面に効率よく返す扇状の構造(拡散反射板)もあったそうです。


フォトニック結晶とは、屈折率が異なる2つの物質が、光の波長程度の周期で規則正しく並んだ状態にある結晶構造を指し、特定の波長の光のみを取り出したり、光の方向を変えたりすることができます。


発光素子の構造にフォトニック結晶を採用することにより、発光ダイオード(LED)の発光効率を高めることができます。現在盛んに研究が進められているLEDの仕組みを、チョウは昔から使って、光を浴びて美しく輝いていたのです。

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